連載コラム
HICKEY 園児と猫の母で主婦
浅く広い好奇心から見つけた、
ジャンル問わずの「モノ」「コト」を自分なりの解釈で紹介していきます。
ココから誰かの未来のお気に入りが見つかりますように。
<プロフィール>
猫・植物・本・音楽を愛する1児の母。
オモチャとゲームは買わないけれど、本は漫画以外なら何冊でも購入OKという教育方針の中で育ち、本の世界から知った何事にも興味を広げるように。
ただし飽きっぽいので、浅く広く緩くゆるーく。
幼少期からの落ち着く匂いは図書館・図書室と墨の匂いで、新しいモノより古いモノを好む。
建築を学んで職業とした後、紆余曲折経て現在は他業界で働く主婦。
人付き合いは深く狭くを好み、人見知りのあがり症。
故に挙動不審で要らぬことを話しがちだけれど、文章だったらちょっと饒舌。
感想大好き塾長・カトウが、書物、美術、音楽、演劇、映画にまつわる感想を書きます。
どうぞご覧ください。
〈プロフィール〉
加藤亮太 1984年東京都葛飾区生まれ。中学生のための学習塾「カトウ塾」塾長。
2007年 バンド「august」結成。2008年 映画製作「new clear august」「ガリバー」「自棄っ鉢にどでか頭をぶッつける」等。
初小説「ことぶきの日」(同人誌『新地下』創刊号)。日本映画学校入学。2011年 小説「催促の電話」「冷製玉手箱」。
某大手塾にて塾講師。2012年 小説「わが遁走」「ダイヤモンドダスト」。
塾設立を企図。2013年 小説「狂犬病予防接種」「表層」「観賞」。バンド「オガアガン」結成。2014年 小説「かかし」。
某メーカー勤務。2017年 小説「弟の車」。2018年 小説「オメデトウ」。
2019年 独立、開業。
(※ すべての映画・小説は新人賞を落選し、すべてのバンドは解散した。)
カトウ塾は、公立中学生のためのシンプル学習塾です。
都立高校受験対策に特化し、成績アップ・志望校のランクアップを目指します。
葛飾区東水元にて夫婦で運営しております。
昨今、リアルタイムにつぶやく事が流行っておりますが、この企画はSmoke Booksの店主の口癖である「ゆる~く」をモットーに、私が最近聴いている音楽をゆる~く語ります。
題して、「ゆる~く語り湯」とさせて頂きます。皆様、風呂入った気分でご覧ください。
プロフィール 名前 町田 康司
職業 出版社勤務
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「出会うことを恐れすぎてた」
この写真集を開いてまず思ったことはこうだった。
とても上手い写真があなたの目の前にあります。構図や光の入り具合、並ぶ順番も抜かりない。その作風は昨今のニーズにも合っているようです。
でもなんで?今の私にはまったく響いてこない。
そういう写真は、私の内奥にまで触れてくるものよりずっと多い。当たり前である。しかし焦ってはいけない。
写真とは波長が合うかどうか、これに尽きるのではないでしょうか。
波長が合うあの心地よさ。ああだから出会ってしまったのか。出会ってしまったから波長が合うのか。私は出会うことを恐れすぎていたのだ。
あなたがそこで写真を撮っていてくれてよかった。
YONA Megumi
私がいいなと思う写真は、あ、この人は写真でなければならないのだな、と感じられる写真です。
これは詩だったり、小説だったり絵画でも何でも言えるのだけれども、他でもない写真でなければならなかった!という写真家の撮る写真は、かなりくるものがある。それが稚拙であれ、未完成であれ、例え夭折であっても。
彼は写真を撮るしかない。
それはやがて鋭い直感、技術だったりに必ず導かれる。私のような物書きの端くれはそう信じてやまない。
YONA Megumi
私はわが子を騙しているのではないか。
授かった生命を騙している。
息子と娘を騙している。
彼らは、順応している。
順応するわが子。
何に?
塾を閉め、自宅アパートに帰宅するのは、11時頃。
こんな時間では、3歳息子は寝ている。0歳娘も寝ているだろう。
だから、音を立てないよう、扉を開け、そうっと闖入する。
イヤホンで音楽を聴きながら歩いて来ることが多い。たとえば、ドアーズ。
いや、ドアーズほど他の音楽と混ざらない音楽はないのではないでしょうか。
原因、あるいは、理由。そして、結果、という言葉がある。
結果となる事象の前に、原因となる事象があり、それらが密接に関係すると、因果関係という。原因があるから、然るべき結果がある……
逆にすると、どんな結果にも、背後には原因がある、……そういうこと?
ややこしい。もう流そう。考えるのは、止す。
ところで、箸の持ち方が変な大人がいる。
小学生時分の私は、見てしまった。テレビでは芸能人の結婚式の生放送をやっていて、会食する場面があった。そこでの桑野信義氏、通称、桑マンの、あれには驚いた。見てはいけないものを見た。それほどの衝撃を覚えたものだった。いい歳こいた大人が、あんなのでは、どうだろうか。子供の頃、直さなかったのだろう。ならば、仕方ないのかもしれないが。
今まで体験したすべての幸福感を凌駕するほどの幸せを得られる瞬間など、この先、得ることは無い、と気づいた。よくよく考えてみたが、無い。期待は止すべきだ。
あ、私は老いてきた。ろれつが回らない。車の運転が危なかしい。頭が動かない。塾の授業はできても、家のスプーンがさて、どこにしまってあったか……。何度聞いても、忘れる。忘れが、止まらない。何も覚えられない。「これ、例の奴だね」と笑いかけてくる妻に、悪い。「え、どの例……」
子供が寝ている隙を狙って、妻と映画を観た。
「これは傑作だ」と、ふたりして涙ぐんで、
立ち上がって、トイレへ行ったり、コーヒーをいれたり。
それぞれ思い思いの形で、余韻に浸ったりして。
そうして、再集合したりして。
しみじみとした風情で、感想などをすり合わせる。
……果たして、これがどうもすり合わない。妻の話でようやく事の真相を知る。
つまり、私がまったく間違って観ていたらしい、ということが、あったりする。
作中何が起きたのか理解しないまま、観終えてしまった。
しかもまたおそるべきことには、私は、いたく感動しているのだ。
たとえば、現在と過去とを頻繁に往来する設定として描かれていたところ、
私はずっと、現在ばっかりを観ているつもりでいた。
たしかに実際、チンプンカンプンだった。だのに、「こ、こりは、けっさくだべえ」と抜かし、
しかも、心底感動して涙を流し、清々しそうにしている。
妻には、「まったく、世話がないね」とあきれられる。
私は感動したあとだから、心がきらきらしているので、終わり良ければすべて良し、
などと言って、屁をこいて、救われている。
悪い予感が的中する、という言いまわしをするが、
悪い予感にとらわれている間は、
「私は憂鬱で不幸」という時だったかもしれない。が、
その予感が的中した瞬間、ある種の興奮を覚えたかもしれない。
その興奮は、私に幸福をも、もたらしたかもしれない。
私はまだ祖父の死から逃れられていない。
それどころか、日に日に、祖父の死の色は濃くなるばかりである。
ポタミアポタミアしている。(メソメソの誤り)
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