おとずれる記憶がもしもし 桜那恵のコラム 甘夏ためつすがめつ9こめ

あれ、私だ、とおもう。

すばらしい抽象画に出合う時、私のどこかはいつもそう思っている。

あれ今こうまんだって言いました?

 

またこれは違う、ということだけが分かるということがよくある。正解がわからないのに、これではない、ということだけを確信している。

ええ高慢でいいです。

 

「これから現前してくる世界の予感」小松崎広子

 

ごくっと息をのむ。

この感覚は、おそらく私たちが生まれるずっと前のこと、ひいては人間なんかが生まれる前から、ずっとそこに、あらわれていたのではないか。

 

そう、ここは静かだ。

しずかで、まるであなたみたいで、やすらぐ。

 

私は黙っている時の方がおしゃべりなのだ。

YONA Megumi

 

 

小松崎広子 Hiroko Komatsuzaki 2013